お正月が過ぎたと思ったら、もう節分のディスプレイを見かけるようになりました。
節分に恵方巻を食べる人は多いと思いますが、その起源や食べる理由などは知っていますか?
この記事では、節分に食べる恵方巻について
- なぜ食べるの?
- 具材には何か意味があるの?
といったことをまとめました。
ちょっとした豆知識として読んでみてください。
節分の恵方巻きはなぜ食べる?
幸運を得る食べ物として節分に使われていた
なぜ恵方巻きを食べるのか?
恵方巻きの起源は諸説あり、実はこれという定説がありません。
一般的には「節分の日にその年の惠方を向き、無言のまま一本の太巻を丸かぶりするとその年は幸福に惠まれる」と言れています。
また、巻き寿司には「福を巻き込む」という意味があります。
縁起のよい食べ物であることから、巻き寿司が節分に食べられるようになったそう。
今では「恵方巻き」という呼び方が定着していますが、昔はふつうに太巻き(具が何種類も入った巻き寿司のこと)と呼んでいたそうです。
節分の日に恵方という縁起の良い方角を向いて食べる、だから恵方巻きと呼ばれるようになったのですね。
恵方巻きのルーツは関西
ご存知の方も多いかもしれませんが、恵方巻きを食べる風習はもともと関西の一部の地域のみで行われていました。
大阪出身の友人は、子供の頃といえば豆まきに加えて恵方巻きを食べるのが常だったそうです。
ただ、彼女が子供の頃は、「恵方巻き」とは呼ばずに「太巻き」と言っていたそうです。
戦後生まれの彼女のお父さんも、子供の頃に太巻を食べていたそうです。
戦後のため具材はそれほど豪華なものではなかったようですが、「寿司」といえば贅沢な食事だったそうで、節分行事の特別な食事として食べられていたのだと思います。
確かに今でも、お寿司はお祝いや行事などで食べることも多いし、特別な位置づけにありますよね。
恵方巻きを全国に広めたのはセブンイレブン?
関西が発祥と言われている恵方巻きですが、1990年頃からじわじわと広く知られるようになったようです。
恵方巻きの認知度アップに貢献したのが、コンビニチェーンのセブンイレブンだそう。
大手スーパーや寿司チェーン店なども「恵方巻き」をは違うネーミングで節分用の巻き寿司を販売していたようですが、ブームにはなりませんでした。
その後セブンイレブンが「恵方巻き」のネーミングで全国展開したことで一気に関東に広まり、節分行事の一つとして盛り上がるきっかけになった、ということです。
色んなブームを作り出すコンビニの影響力ってすごいですね。
恵方巻きの具材に意味はあるの?
恵方巻きの具材にはどんなものが入っているのでしょう。決まりごとなどあるのでしょうか。調べてみました。
恵方巻きの7種の具材とは?
恵方巻きの具材は7種の具材を入れるのが最も基本であり、望ましいようです。
なぜ7種類なのかというと、7が七福神にあやかった縁起の良い数字であるから、なんです。
七福神の7や末広がりの8は昔から縁起が良いと言われていますよね。
ただ最近では具材の数もそれほど関係ないようで、スーパーやコンビニの恵方巻きのチラシなどを見ると、具材の数は10種類くらい入っているものも見かけます。
違う種類の恵方巻きがあれば食べる側も楽しめるし、スーパーやコンビニも売りやすいというのはあるのかもしれません。
恵方巻きを自宅で作るなら、縁起をかついで7種類で作ってみてはいかがでしょうか。
具材には何が使われているのか?これも色々と調べてみましたが、特別決まったものはないようでした。
しかし、やはり定番の具はあり、
1. きゅうり
2. おぼろ(さくらでんぷん)
3. しいたけ
4. かんぴょう
5. たまご
6. あなご
7. えび
辺りが一番オーソドックスな恵方巻きの具材として入っています。
普段売っている太巻きの具材を、少し豪華にしたような感じです。
この定番の具ですが、本来はそれぞれに長寿や金運などの意味があります。おせち料理にもそれぞれ意味があるのと同じですね。
しかし、おせち料理がバラエティ豊かになってきたのと同様に、恵方巻きの具材についても多様化しています。
海鮮ものやサラダ巻き、カツなどのお肉入りなどがありますよね。
「この具材にしなくてはいけない」という決まりはないので、好きな具材の恵方巻きを選んでみてください。
恵方巻きに合うサイドメニューは?おすすめな簡単おかず3選
節分に恵方巻きを食べる家庭が増えてきた中、恵方巻きに合うおかずで悩むこともあると思います。
巻き寿司に具が色々と入っているので、太巻きだけでも結構お腹いっぱいになるし、何を合わせたらいいのか迷いますよね。
サイドメニューの決め方としては、
・節分にちなんだもの
が一つ上げられます。
あとは恵方巻きの具材にもよりますが、野菜が不足気味になるので、野菜がたっぷり摂れるものがいいですよね。
ということで、恵方巻きにおすすすめのサイドメニューをいくつかピックアップしてみました。
1. いわし料理
節分の日に、イワシを食べ、ヒイラギを飾るという風習もあるのをご存知でしょうか。
魔よけのために、焼いたイワシの頭をヒイラギの小枝にさして玄関に飾るというものだったそうです。
そんな習わしもあって、現在では焼いたイワシを恵方巻きとともに食べる家庭もあるようです。
イワシの旬は冬ですから、節分料理にはおすすめです。
しかし子供がいる家庭だと、骨がイヤで焼いたイワシをそのまま食べるのは難しいかもしれませんね。
イワシのフィレが手に入れば、焼いてかば焼き風の味付けにすると、魚が苦手な子供でもおいしく食べられるかもしれません。
かば焼きの味付けは
・砂糖
・醤油
・みりん
・酒
を使えばOKです。
調味料の割合はレシピによって様々ですが、全て同じ分量(1:1:1)で作れば大きく外れることはありません。
我が家の場合、子供が食べやすいように、砂糖を少しだけ多めに入れています。
大さじ1なら、すり切らずにほんのわずかに山になるような量で入れる感じです。
イワシ缶を使えばさらに簡単
魚の缶詰というと、サバ缶を使ったレシピが多いですが、イワシ缶もサバ缶同様に料理に使いやすくておすすめです。
・イワシのかば焼き缶
・イワシの味噌煮缶
といった缶詰を使えば、味付けの手間も省きながら節分のサイドメニューが作れます。
イワシ缶の卵とじやトマト煮などは、おいしいですよ。
【参考レシピ】
イワシのかば焼き缶で卵とじ
《作り方メモ(2~3人分)》
1. イワシかば焼き缶 2缶
2. めんつゆ 大さじ1.5 程度
3. 水(2缶分なら80〜100ccくらい)
4. 卵 2個
を用意。
・ フライパンにイワシ缶汁ごと加え、めんつゆと水を加えてひと煮立ちさせ、卵でとじる
イワシの味噌煮缶でトマト煮込み
《作り方メモ(2~3人分)》
1. イワシ味噌煮缶 2缶
2. 好みの野菜(玉ねぎ、ブロッコリー、なす、ズッキーニなど組み合わせて使ってます)
3. コンソメ スティック顆粒タイプなら 1 包
4. 塩・こしょう
を用意。
・野菜は食べやすい大きさに切る(小さ目にカットすると早く火がとおる。玉ねぎはみじん切りや薄いスライスでもOK)
・ブロッコリーを使う場合は、あらかじめ茹でるかレンジ加熱して火と通しておく
・玉ねぎを炒める(なすやズッキーニを使う場合は一緒に炒める)
・トマト缶、コンソメを入れて5分ほど煮る
・イワシ味噌煮缶を汁ごと入れ、イワシを温めるように煮る
・塩、こしょうで味を整える
2. 具沢山な「食べる」汁物
イワシのすり身のつみれ汁、豚汁やけんちん汁など「食べる」汁物は、立派なサイドメニューになります。
具材に里芋などのイモ類を入れると、かなり食べ応えがでます。
大きなお椀でたっぷり頂いちゃいましょう♪
3. 短時間でできる煮物
汁物だけでは物足りない場合なら、短時間でできる煮物などはどうでしょうか。
・がんもどき
・かぶ
といったすぐに味が染み込む食材を使えば、煮込み時間は5分程で出来上がります。
・ひじき煮
もおすすめです。
水戻しが必要ないタイプのひじきを使えば、調理時間も短縮できます。スーパーでも手に入るので使ってみてくださいね。
レシピはアプリなどを使って検索してみてください。
私はこちらのアプリをよく使っています。
最近このアプリで「ひじきとベーコンの炒め煮」というレシピを見つけて作ってみたのですが、とっても美味しかったのでおすすめします。
いつも和風味付でしか作ったことがなかったので、新鮮でした♪
アプリを開いて検索窓に「イワシ缶」、「がんもどき 煮物」、「ひじき煮」などとキーワードを入れると、色んなレシピが出てきますよ。
2023年の節分はいつ?「恵方」の方向は?
令和5年(2023年)の節分はいつ?
節分は暦によって日付が前後します。
ちなみに、節分は立春の前日なのですが、本来は立春・立夏・立秋・立冬の前日すべてを「季節の分かれ目」として「節分」と呼んでいたそうですよ。
毎年異なる恵方の方角
「恵方」とは縁起が良いとして定められた方位のことを指し、もともとは中国の陰陽五行説という考え方が関係しています。
恵方はその年の「干支(えと)」に基づいて決まるのだそうです。
ちなみに「干支」とは「十干(じっかん)」と「十二支(じゅうにし)」とを組み合わせたものを指します。
十干と十二支とは?
・十二支とは ⇒ 子、丑、寅から亥まで の十二支のこと。
・十干とは ⇒ 甲・乙・丙といった10の要素からできているもの。十二支と組み合わせることで年や日の表示に用いられている。
十干はあまり馴染みがないと思いますが、カレンダーなどで見かけたことがある方もいるかもしれませんね。
「恵方」はこういった考え方に基づいて決まります。
令和5年(2023年)の恵方の方向
さて、気になる今年の恵方です。
前述した干支が、今年は「癸卯(みずのとう)」にあたり、「癸卯」の吉方はな南南東微南と呼ばれる方角になります。
「微南」とは、その字が表す通り「やや南寄り」という意味になります。
つまり、南南東微南=やや南寄りの南南東
になります。
恵方巻の広告などを見ると、2023年の恵方は「南南東」と書かれているものが大半です。
なので、細かい方角にとらわれず、南南東を向いて恵方巻を楽しんでくださいね。
より正確に!と考えるなら、少し南寄りの南南東を向きましょう。
恵方巻きの食べ方のルール
今年の恵方が分かったところで、最後に恵方巻きの食べ方について触れておきます。
ルール1:恵方巻きを一人一本ずつ準備する
太巻きは切らずに丸ごと1本食べるのが基本ルールです。
「縁を切らないように」とゲンをかついでそのようにするのだそう。
とはいえ、子供や女性にとって太巻きを丸ごと1本食べきるの難しいですよね。
ルールといっても、昔はそのようにしていたというだけのことです。特に気にせず、ハーフサイズにするなど、あらかじめ食べやすくカットするとよいと思います。
ハーフサイズだと焼きのり1枚の半分なので、約10cmくらいの太巻きになります。
ルール2:恵方を向く
今年の恵方は南南東微南でしたね。
アプリを使えば、簡単に方角を定められます。
iPhoneを使っている方におすすめのアプリこれ。
かわいい鬼が「みぎ みぎ」とメッセージで指示をしてくれるので、それに従って体の向きを変えていきます。
恵方を向くと「恵方だよ」というメッセージと一緒に七福神が現れますよ。
Android向けだと、このアプリがおみくじで楽しそう!
方角を定めたら、恵方巻を頂きましょう!
ルール3:願い事をしながら恵方巻きを無言で食べる
恵方巻は願い事をしながら食べます。
このとき「1本食べ終わるまでしゃべらない」のがルールです。
実は私、このルールを知らなくて、関西出身の友人に聞いてみました。
そしたらやはり「しゃべると願い事が叶わない」と言われて食べていたそうです。
とはいえ子供ですから、ちゃかしてわざと話しかけたり、くすぐろうとしたりと遊びながら食べていたようですが^^。
まとめ
節分の恵方巻きについて、なぜ食べるのか?という豆知識から、恵方巻きに合うサイドメニューなどお伝えしました。
コンビニ業界の影響とはいえ、一部の地域で行われていた風習が全国的に知られるようになった今、適度に楽しみたいものです。
おいしい太巻とぴったりなおかずを用意し、北北西微北を向いて、2023年の幸運を願ってみましょう!
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